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涼秋 東北釣り旅

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朝の空気が盛期とはあきらかに違う9月の渓・・・・
早朝から身支度を始める川原の風はひんやりとして、どこか寂しさを感じてしまう。

今回は特に天然の尺山女魚をねらう釣り旅なのでいつもより少しだけ緊張している。
少ないチャンスを物にしなければならない釣りだし、今回を逃すと来シーズンまでお預けになってしまうからだ。

ポイントを絞り込み、ここぞという淵やひらきではまるで鷹のように川面をにらみ、石に化けて様子をうかがう・・・
奴が浮いていればしめたもの、淡いグリーンの流れの中にいるはずの黒い影を探す・・・・

ふと空を見上げると雲1つ無い澄み切った青空、まさに秋晴れだ。
川原にいるだけでなんと心地よいことか・・・・

しかし山女魚の姿はまったく確認できない。
岩魚やレギュラーサイズの山女魚とは出逢えるのだけれど・・・・
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地元のフライフィッシャーなるPは今シーズンかなりの尺山女魚を掛けている。
まさに山女魚ハンターだ。

ロングリーダーを駆使して大山女魚の付きそうなポイントをソフトタッチで狙っていく・・・

でも何故か釣れるのは尺にはほど遠いサイズばかり・・・・
どうやら今日は僕らの殺気が伝わってしまったのか。
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午後になっても状況は変わらなかった。
この際、気持ちを入れ換え、肩の力を抜いて渓を釣り上がった。

秋が近い渓もこれはこれでなかなか楽しい。

ほんのり色づいた木々の谷間からは時折さあっと風が吹きおりてちょっとびっくりした。
途中、川原の砂地には先ほどまでここにいたであろう、熊の足跡に少し緊張した。
広くてゆったりとした気持ちの良い流れで休憩・・・

その時、対岸の崖下のよどみでとても小さなライズを発見!
間違いなく小岩魚のライズだけれども、しっかり流して釣り上げた(笑)

その小さな身体に秋の日差しがぴかぴか光り、それは何と美しことか・・・・
その色彩ときらめきにしばらく見入ってしまった。

かなり釣り上がり、ここからゆっくり下って帰っても1時間以上の距離
そろそろ・・・かな・・・(笑)

いつものようにイブニングは釣らず今回のお楽しみ・・・・温泉である。
今回は花巻温泉の奥にひっそりと存在する台温泉
昭和18年に建てられた中島旅館は木造3階立て、格式ある立派なお宿だ。
床がぴかぴかに磨かれた館内はなつかしい時間を過ごすことができる数少ない旅館だろう。

階段下の地下にひっそりと存在する温泉にはびっくり!
ローマ建築のような石造りの浴室、しーんと静まりかえった深い湯船にはとろとろと熱い掛け流しが流れ込む・・・
透明で匂のほとんどしないお湯だが、濃い感じのするお湯で、湯冷めがほとんどしない。
高温の単純硫黄泉はやはりいいな・・・・

今シーズン、あと何回魚達と出逢えるのだろう。
ソンなことを考え、首まで湯船に浸かっていたら、高い天井から湯気のしずくが鏡のような湯面にぽつーん落ちた。
ライズリングように広がった波紋に思わずどきっとした(笑)
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by katsu-flux | 2008-10-03 14:07 | 釣旅
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